CINEMA EOS SYSTEM

EOS C200制作事例「セイタロウデザイン Webムービー」

フォトグラファーの川内章弘さんは動画をEOS C200で撮影。カラーグレーディング、編集まですべて一人で行ない、繊細で美しいインスタレーションの世界観を再現している。

EOS C200の内部収録可能な4K RAWで狙い通りのトーンが完成

セイタロウデザイン Webムービー「In Praise of Shadows」

img_products_eosC200_kawauchi_01.jpg
img_products_eosC200_kawauchi_02.jpg
img_products_eosC200_kawauchi_03.jpg
Dir+P+ED=川内章弘

揺らぐ和紙、光を透かして写し出される文字。この作品は2018年2月にオランダ・アムステルダムで発表した「In Praise of Shadows」。繊細な和紙を切り抜いて作られたポスターの背面から当てた光の透過によって文字のプロポーションを浮きあがらせるインスタレーションプロジェクトだ。

セイタロウデザインはアートディレクションを軸に、グラフィック・Web・プロダクト・インスタレーション・建築・映像と多様なジャンルのデザイン、ブランディングを手がけるデザイン事務所。海外ギャラリーから展示の詳細を求められていたが、刹那的に変化を繰り返す、重なり合う紙のスペースや、音楽、香りといった五感を通じて表現している作品のため、展示の空気感を伝えるムービーを制作した。

ムービー撮影は8年間、同社の実績と個人作品をスチルで撮影してきたフォトグラファーの川内章弘さんが担当。EOS C200で撮影している。撮影からカラーグレーディング、編集まで一人で行ない、繊細で美しいインスタレーションの世界観を再現している。


Interview 川内章弘(フォトグラファー)

RAWデータの扱えるEOS C200はフォトグラファーにとっても魅力的なカメラ

──暗所の設定が多い現場ですが、EOS C200でどのように撮影したのでしょうか。

川内 今回はインスタレーション作品を映像で表現するのが狙いです。3枚の和紙を重ね、切り抜かれた文字のある中央の紙に60wの光を当てることで文字が浮かび上がり、紙がたゆむことで墨っぽい滲みを表現しています。暗い部屋の中で作品に光を当て、地明かりしかないシーンをどう撮るかが課題でした。そこで、撮影前にEOS C200の製品情報を確認し、ISO800~ISO 1600までの範囲でCanon Log 3で収録しました。カラーグレーディングはEOS C200のRAWに対応しているDaVinci Resolve 15で行ないました。暗部のノイズが出やすい部分を持ち上げましたが、紙の質感や色などの再現性に関してはまったく問題ありませんでした。

img_products_eosC200_kawauchi_04.jpgDaVinci Resolve 15でカラーグレーディングを行なった。15ではEOS C200のRAWグレーディングの幅が広がった。

──川内さんはEOS C300 Mark IIなど様々なカメラで映像を撮っています。EOS C200を使った印象を教えてください。

川内 EOS C200は一脚で扱える重さで撮り回しがいいですね。現場ではAFが効くのが助かりました。また容量が軽いRAWなので、ノートPC1台でカラーグレーディングや編集もできる。ワンマンオペレーションの現場では最適のカメラだと思います。

──EOS C200の内部収録が可能なRAWは扱いやすかったですか。

川内 コントラストの調整が難しいのでレンジが広くて階調表現ができる4K RAWを選択できたのはありがたかったです。ドキュメンタリー形式の撮影はワンカットごとに設定を詰められない現場も多いです。RAWがあればクオリティを変えない範囲である程度の誤差を調整できる利点があります。RAWは写真を現像する感覚でムービーも扱えるし、トーンを変えられる自由度もあります。スチルの時もRAWをいじって表現してきたので、RAWが使えるというのはフォトグラファーとしては魅力的です。RAWと言えばデータ量がネックになりますが、EOS C200のCinema RAW Lightは通常のRAWと比べて1/3~1/5の容量なので扱いやすいですし、CFastカードにカメラ内で収録できるのもいいですね。

──EOS C200でこれから撮ってみたいシチュエーションがあるそうですね。

川内 低感度が拡張で100まで下げられるので、その設定に興味があります。それとNDフィルターも内蔵しているので日中に開放設定で撮影してみたいですね。

img_products_eosC200_kawauchi_05.jpg 現場ではタッチパネルで設定できるのが重宝したそうだ。


かわうち・あきひろ
フォトグラファー
武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒業。エディトリアルデザイナー、スタジオアシスタントを経て広告写真家、BEAM×10 佐藤孝仁氏に師事。2011年独立。
akihirokawauchi.com

協力:キヤノンマーケティングジャパン(株)
CINEMA EOS SYSTEM ホームページ canon.jp/cinema-eos

関連記事

powered by weblio




バックナンバー

コマーシャル・フォLINE公式アカウント

プロ機材

SPECIAL!

ピックアップコンテンツ

  • PhotoshopNavi
  • 最先端の現場+α ソニーα制作事例
  • 一眼ムービーなんて怖くない!
  • Still Life Imaging -素晴らしき物撮影の世界-

プロのためのレンタル撮影スタジオ検索 studio DATA BASE

写真・映像・イラストと出合うウェブマガジンPICTURES

中古カメラ検索サイト! CAMERA fan:カメラファン