2016年07月07日
UNIVERSAL MUSIC JAPAN 布袋寅泰「8 BEATのシルエット」
CINEMA EOSを熟知した中野監督がEOS C300 Mark llで撮影
アーティスト活動35周年を迎える布袋寅泰さんは、「8 BEATのシルエット」と銘打ったアニバーサリープロジェクトを展開。ギターソロで始まるミュージックビデオ(以下MV)は、ダンサーを従えて、壮大な世界観が描かれている。
演出は中野裕之監督。18年前の初監督映画「SF SAMURAI FICTION」に布袋さんが出演。以後、「POISON」「スリル」「CIRUS」「バンビーナ」など多くのMVを共に制作してきた。
また、中野監督はキヤノン製カメラとの関係も深く、ビデオカメラ、DSLR、そしてCINEMA EOSと、様々な機材で多くの作品を残している。今回は、EOS C300 Mark llを使用。自らファインダーを覗いて撮影を行なった。
今回の撮影では、ワイドDR収録を選択。ワイドDRとは、BT.709をベースとして高輝度部をなめらかに圧縮したガンマで、800%の広いダイナミックレンジを実現する記録方式。CINEMA EOSの絵を知り尽くした中野監督にその狙いを聞く。
Interview 中野裕之(ディレクター)
映画監督・映像作家
映画「SF SAMURAI FICTION」「SF Stereo Future」「TAJOMARU」、短編「iron」カンヌ国際映画祭国際批評家週間ヤング批評家賞。現在6年間撮影している日本の魅力を伝える映像詩を制作中。
EOS C300 Mark llはマイルドで
大人っぽい絵の撮れるカメラ
──今回、なぜワイドDR収録を選んだのでしょうか。
中野 Canon Logで撮ると輪郭がすごく綺麗に出るので、拡大を目的にしていればLogでもLog 2でもいいんですけど、今回は、グレーディングで追い込む必要がないこともあって、ワイドDRで撮っています。白バックでもワイドDRで撮っておけば黒締めも浮きもトーンはいかようにもできるのでやりやすいですね。ブルーのトーンはカラコレで変換しているんですけど、それでここまでの色が出るというのは驚きですね。黒バックは使いませんが、撮っています。黒も良かったですよ。
──布袋さんの体にトレードマークの幾何学模様や風景が重なるシーンも印象的でした。
中野 あれも後から重ねているだけです。それでもプロジェクターでマッピングしたような効果が出てるでしょ。やってみたらできるなと(笑)。
──4Kはトリミングするために使っているのですか。
中野 一概にそうではないのですが、僕が4Kで人物を撮る時は後で画角を決めたいと思っています。トリミングで上下、左右、寄り引き。だいたいこのサイズが欲しいと決めている時でも広めに撮っています。後から右寄せか左寄せか、ベストを選べばいいんです。
トリミングした素材も4Kモニターで確認しましたが、何ら問題はありませんでした。135%を超せば甘くなるけど、120%までは全く問題ないので、自由に。EOS C300 Markllになってからさらにキレが良くなっています。全身で寄ったり引いたりしているシーンの中には200%のものも混ざっているんだけど、フォーカスさえ合っていれば、充分使えますね。同じものを4Kで仕上げて見てみましたけど、シャープネスをかければ充分綺麗な絵が出ています。大きなサイズで仕上げてHDで納品というのは、CMでも効果的と思います。アーカイブとしても。
──EOS C300 Markllの絵作りに関してはどのような印象ですか。
中野 EOS C300 Markllは高級感がありますね。大人の絵ですよ。C300の時は絵が硬かった印象があるのですが、C300 Markllは丸いんですよ。ざらざらの紙から高級紙になったような感覚があります。絵が毛羽立つようなものがなく、マイルドです。我々は作例ビデオを作っているわけではないので、4Kの質感を見せる必要はない。C300 Mark llのように大人っぽい絵の撮れるカメラがもっとプロの現場で使われるようになればいいのになと思います。
協力:キヤノン(株)/キヤノンマーケティングジャパン(株)
CINEMA EOS SYSTEM ホームページ canon.jp/cinema-eos
- EOS C700制作事例 「SoRi 『I'm Ready』」
- EOS C700制作事例 「Mr.Children 『SINGLES』」
- EOS C200制作事例「セイタロウデザイン Webムービー」
- EOS C700制作事例 「ダイダン 企業CM」
- EOS C700制作事例「rhythm zone EXILE TAKAHIRO "Irish Blue"」「京都・三千院界隈の紅葉」
- EOS C700制作事例「カシオ G-SHOCK Webムービー」
- EOS C700 制作事例「TVドラマ『質実剛健』~生きざま~」
- EOS C700で東京の夜景をHDR収録する
- フラッグシップモデル、EOS C700の実力をテストする
- EOS C300 Markll 制作事例「アサヒビール クリアアサヒ CM」
- EOS C300 Markll 制作事例「9mm Parabellum Bullet『Lost!!』」
- EOS C300 MarkllのAFをテストする
- EOS C300 Markll 制作事例「布袋寅泰『8 BEATのシルエット』」
- EOS C300 Markll 制作事例「キヤノン EOS 80D スペシャルムービー」
- EOS C300 Markll 制作事例「安田レイ『あしたいろ』」ほか
- EOS C300 Markll 制作事例「TBS『世界遺産』」
- EOS C300 Markll 制作事例「氣志團『我ら思う、故に我ら在り』」
- EOS C300 Markll 制作事例「THE BED ROOM TAPE ft. 川谷絵音『命の火』」
- EOS C500制作事例「資生堂 プロモーション映像」
- EOS-1D C制作事例「OKAMOTO'S× RIP SLYME『Wanna?』」
- EOS C500制作事例「クロスカンパニー KOE テレビCM/店頭用ビデオ」
- EOS-1D C制作事例「THE BOOM『星のラブレター』」
- EOS C500制作事例「THE BED ROOM TAPE『くじら feat. 奇妙礼太郎』 MV」
- EOS-1D C制作事例「Baccarat Pacific K.K. 映像インスタレーション」
- EOS-1D C制作事例「FLAME FRAME」
- EOS-1D C TEST REPORT
- EOS C300制作事例「木村カエラ『Sun Shower』 MV」
- EOS C300制作事例「キヤノン EOS M テレビCM」
- EOS C300制作事例「SPACE SHOWER TV STATION ID」
- EOS C300制作事例「アサヒビール クリアアサヒ テレビCM」
- EOS C300制作事例「メルセデス・ベンツ EクラスCabriolet スペシャルムービー」
- EOS C300制作事例「サントリー ザ・プレミアム・モルツ テレビCM」
- EOS C300制作事例「日清食品 日清カップヌードル カップヌードル『REAL』シリーズ」
- EOS C300制作事例「キリン・ディアジオ JOHNNIE WALKER ショートムービー」
- EOS C300制作事例「タカラスタンダード システムキッチン テレビCM」