キヤノンEOS Rシステムの世界

福岡秀敏|登山の相棒としてのEOS R5とRFレンズ

アウトドアブランド広告や旅雑誌のほかパーソナルワークでも旅の写真も多く撮影してきた福岡秀敏さん。今回はEOS R5を山登りの相棒に携え、広告写真家の視点で美しい自然を写真に納めてもらった。

※クリックすると写真が拡大表示されます。


canon_fukuoka01使用レンズは以下全て:RF24-70mm F2.8 L IS USM 
焦点距離 70mm ISO100 1/800秒 F2.8




──旅をテーマに撮影していただきました。

福岡 被写体に選んだのは、九州・大分のくじゅう連山です。このくじゅう連山はひとつひとつの山に特徴や表情があり、バラエティに富んでいて被写体としても魅力的な山です。今回はこのくじゅう連山を縦走しながら、連山の奥にある火山湖を撮影してきました。旅というテーマに合わせて、景色と合わせて1泊2日の登山中に歩いた道を撮影しています。

EOS R5を使うのは初めてでした。普段のメインカメラは中判ミラーレスデジタルですが、僕の周りでもEOS R5を使う人が増えてきて気になっていたんです。話題のEOS R5のテストも兼ねて、普段行なっている山ロケ撮影より過酷な山を選んでいます。

第一印象はEOS R5のボディは手馴染みが良く、扱いやすいカメラだと感じました。できるだけ荷物を軽くしたいので、この軽さはありがたいですね。

登り始めた午前8時頃は日が差していましたが、途中で雨が降ってきたんです。台風が近づいていた時期で登山条件としては良くない環境でしたが、山のいろんな表情を撮れて面白い絵が撮れたと思います。


canon_fukuoka02.jpg使用レンズは焦点距離 25mm ISO100 1/2000秒 F2.8


──今回使用したレンズは?

福岡 RF24-70mm F2.8 L IS USMです。ボケ方が自然で本当に綺麗ですね。中判カメラの単焦点レンズのボケ感に近い印象です。ズームレンズを使うより、単焦点レンズで動きながら撮りたい派ですが、このレンズはズームレンズながらもボケ感が綺麗で僕の好みに合っていました。これなら仕事でも重宝しそうです。

今回の撮影で感じたのは、撮影後の色調整がしやすいことです。僕は撮影後、色をしっかりと載せるタイプですが、EOS R5のデータは癖がなく素直に色を出してくれるのがありがたいです。しかも、色を載せても黒潰れもありません。撮影中ファインダー越しで見ていた絵と、撮影後モニターでの印象も変わらないので、撮影時のイメージのまま色調整できるのが良いですね。

この撮影でいえば、樹木の緑色や地面に転がる石の色の幅がとても広いです。緑の濃淡やグラデーションもしっかり出ていて、光が差した状態、雨に濡れた状態など、微妙な色の違いを表現してくれています。肉眼で見た時より、緑色に幅があるかもしれないですね。この山は、いろんな種類の土や石があるのも魅力です。石の色、陰影、立体感もきちんと出ているのもいいですね。


canon_fukuoka03.jpg焦点距離 24mm ISO100 1/4000秒 F2.8


canon_fukuoka04.jpg焦点距離 34mm ISO800 1/30秒 F2.8


──暗がりでの撮影もされていますね。

福岡 小雨が降る中、午前4時くらいに撮影した写真です。日が昇る前、暗がりのシチュエーションでも全く手ブレもなく、フォーカスもばっちり合っていました。足場が悪いのでほぼ手持ちで撮れているのか不安もありましたが、全く問題なかったです。

地面の部分も潰れることなく、空のグラデーションも綺麗に出ています。諧調も綺麗に出ていて画質面もかなり優秀だと思います。


canon_fukuoka05.jpg焦点距離 58mm ISO100 1/1250秒 F4


──今回は旅をテーマに撮影していただきましたが、他にはどういった撮影でEOS R5を使ってみたいですか?

福岡 広告ポートレイトで使ってみたいです。特に爽やかな印象が求められるポートレイトでは写真を明るめにふることが多いんです。EOS R5はハイキーに振っても、飛び過ぎず写真が軽くならない。以前からキヤノン=ハイライト表現が綺麗だと認識していましたが、その中でもEOS R5は特に優れていると思います。

実はすでに別件のファッション・フォト撮影に使ってみました。自由に動くモデルを追いかける撮影で、驚いたのはAFの速さです。速い上に、ピントが外れにくい。これほど進化しているのかと衝撃を受けました。
テザー撮影もPCへの転送スピードがとてもスムーズです。このAF速度やデータ転送のスピード感があれば、新しい撮り方や表現もできます。僕は中判カメラでどっしり構えて撮ることが多かったのですが、EOS R5は新しい撮影方法をチャレンジしたくなるカメラです。




福岡秀敏(ふくおか・ひでとし)

1985年埼玉県大宮生まれ。武蔵野美術大学卒業後、スタジオエビスを経て、2011年土井文雄氏に師事。2014年独立。2018年WHITNEY management所属。広告、雑誌などの分野で活動中。


Web:hidetoshifukuoka.com

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EOS R5
約4500万画素35mmフルサイズCMOSセンサーと映像エンジンDIGIC Xを搭載。静止画での常用ISO感度は100〜51200を達成した。デュアルピクセルCMOS AF IIによってAF性能が大幅に向上。人物の瞳・顔に加え、頭部検出も可能に。映像エンジンDIGIC Xにより、最高約20コマ/秒の高速連続撮影(電子シャッター時)やカメラとレンズの協調により、最高8.0段の手ブレ補正効果を実現。


製品の詳細:https://cweb.canon.jp/eos/your-eos/product/eosr/r5/

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