2023年01月12日
12月中旬に発売されるキヤノンEOS R6 Mark II。EOS R6から静止画・動画撮影性能ともに大幅な進化を遂げた。今回はEOS R6 Mark IIの高性能 AF機能と、中望遠単焦点レンズRF135mm F1.8 L IS USM、EOS R システムとの連携機能を持ったスピードライト EL-5を使ってUCHIYAMA TAKUYA氏がファッションフォトを撮り下ろした。
ST:KOSEI MATSUDA Hair:TAKAYUKI NUKUI Make-up:CHIFUMI
Model:MONA (TOMORROW TOKYO) 衣装協力:RYU KAGA
※クリックすると写真が拡大表示されます。
使用レンズ
RF50mm F1.8 STM
1/160s f5.6 ISO125
使用レンズ
RF135mm F1.8 L IS USM
1/160s f4.5 ISO250
使用レンズ
RF135mm F1.8 L IS USM
1/160s f6.3 ISO125
使用レンズ
RF50mm F1.8 STM
1/6s f5.0 ISO100
INTERVIEW
TAKUYA UCHIYAMA
さらに進化したAFスピード、左右の瞳が選択できる瞳検出
──撮影テーマは?
UCHIYAMA スピードライトと自然光をミックスさせた日中シンクロでのファッションフォトです。ポーズを決めたカタログ的な写真ではなく、一連の動きを追っています。彼女に自由に動いてもらい、セッションのような撮影を狙いました。
──初めてフルサイズミラーレスを使われたそうですね。
UCHIYAMA AF機能が優秀ですね。合焦スピードがとても速いです。瞳検出での「左目優先」を使っていますが、すぐに瞳に合わせてくれるし、ずっと追い続けてくれます。
海辺をウォーキングするカットでは、彼女と並行して同じ速さで僕も歩きながら撮影しました。このカットではカチッと絵が止まっていますが、実際は相当動いているんです。
あのくらいの速度で歩くともっとブレたり、AFで追い切れなかったりするのが普通だと思いますが、瞳をずっと追い続けてくれるし、手ブレもない。ミスがないんですよ。
──スピードライト EL-5は、オンカメラ、ライトスタンドや手持ちと、1灯〜3灯を使っていただきました。
UCHIYAMA スピードライトはそれぞれ使い方を変えて、数パターン撮っています。スピードライト側に赤色フィルターをつけてニュアンスを入れているものもあります。
多灯撮影ではワイヤレスでオンカメラ+2灯を離れた位置に置きましたが、カメラ側で露出のコントロールできるのが便利ですね。連携自体もとてもスムーズでした。
僕はスローシャッターとストロボでブラしを入れるのが好きなんですが、発光力も問題ない。モデル左右にブレを出しつつ、彼女の左目にはきちんとピントがあった状態です。狙い通りの絵が撮れましたね。
──レンズはRF135mm F1.8 L IS USMとRF50mm F1.8 STMを使っていただきました。
UCHIYAMA ボケ味がとても綺麗ですね。特にRF135mm F1.8 L IS USMを使った歩きのカットでは、背景ボケが綺麗で、僕もすごく気に入っています。
撮影後、PCモニタでデータを改めて確認すると、色味がとてもナチュラルですね。キヤノンのカメラはもっと彩度が高いという印象がありましたが、とても素直な色です。彩度が高くないと言っても、色がないわけではなく、横位置カットの空色や後ろの岩の色がきちんと出ていました。ディテールもしっかり出ていますね。
──他にはどんな撮影で使用したいですか?
UCHIYAMA 個人的には別のシチュエーションでのロケ撮影で使ってみたいです。今回、ボディとストロボに共通して言えたのがバッテリーの持ちの良さでした。昼前から陽が落ちるまで撮り続けたのに、消費が格段に少ない。
EOS R6 Mark IIなんてひとメモリしか減っていなくて、とても驚きました。今回使ってみて3つの機材全てプロの現場でも充分活躍してくれると思います。
タクヤ・ウチヤマ
神奈川県出身。1989年渡米。Academy of Art University在学中Hasselblad主催全米学生コンテストで優勝。卒業後、NYに移り活動を開始。2003年帰国。現在ビューティ、ファッション、音楽など幅広い分野で活躍中。

EOS R6 Mark II
有効画素数最大約2,420万画素。常用最高ISO102400(静止画撮影時)。ディープラーニング技術を活用したAF「EOS iTR AF X」により、優れた被写体検出性能とトラッキング性能を実現。新たに馬・鉄道・飛行機(ジェット機・ヘリコプター)が被写体検出機能に追加。瞳検出では右目・左目の選択が可能。また、被写体の検出対象自動で被写体を選択する「自動」設定も追加された。

RF135mm F1.8 L IS USM
大口径中望遠単焦点レンズ。F1.8の開放絞り値による大きく美しいボケ味と中望遠レンズ特有の圧縮効果により、被写体を際立たせた奥行き感のあるポートレイト撮影が可能。レンズ内光学式手ブレ補正機構による補正効果は5.5 段。「EOS ボディー内手ブレ補正機構を搭載したEOS Rシリーズのカメラに装着時は8.0段の手ブレ補正効果を発揮する。2023年1月下旬発売予定。

スピードライト EL-5
マルチアクセサリーシューを搭載した「EOS Rシステム」ミラーレスカメラ専用のスピードライト。最大ガイドナンバー60の大発光量ながら、発光後ストロボ充電完了まで約0.1〜1.2秒の高速充電を実現。発光可能回数は約350回。ジョイスティックや、高精細液晶の表示パネルで直感的な操作が可能に。撮影モードに連動して発光モードが自動で切り替わる。2023年3月発売予定。
詳細はこちらから
https://cweb.canon.jp/eos/your-eos/
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