2023年04月25日
4月中旬に発売されたキヤノン EOS R8。EOS R6 Mark IIの基本性能を引き継ぎつつ、小型軽量化を実現したフルサイズミラーレスカメラだ。今回はアーティスト嶌村吉祥丸氏に、EOS R8が持つ特性を活かし、手持ちでのスナップ撮影を行なってもらった。作品とあわせて、撮影の中で感じた魅力についてのインタビューを掲載する。
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使用したレンズ
キヤノン RF35mm F1.8 MACRO IS STM
キヤノン RF50mm F1.2 L USM
Model：高田静流（イマージュエンターテインメント）
INTERVIEW
嶌村吉祥丸
ニュートラルな画を高い機動力で撮影できる
──まずはEOS R8を手にしてみて、どう感じましたか？
嶌村 カメラを構えてみて、とても軽いと感じました。ボディも小型ですし、フルサイズミラーレスカメラで、ここまで小型軽量化がなされているのは、特徴と言えると思います。
──今回のスナップ作品では、その機動力を活かしているわけですね。
嶌村 そうですね、気楽にモデルと散歩をしながらシャッターを切っていきたいと思い、街をぶらぶらしながら手持ちでスナップを撮ることにしました。
──ボディの軽さ以外で、役立った機能はありますか。
嶌村 全般的に撮影に集中できるカメラだと感じました。EVFの見え方もきれいで、違和感はありませんし、オートフォーカスもしっかり効いてくれたので、性能面でも優秀だと思いました。
──手に注目したカットが多く見られますが、どういった意図なのでしょうか。
嶌村 人間のパーツの中で、最も自然な表情を見せてくれるのが、手だと思っています。身体は服を着ていますし、足は靴を履いています。顔は普段から露出していますが、カメラを向けると、どうしても取り繕ってしまうと思います。一方で、手は基本的には裸でありのままの姿を見せているので、被写体として惹かれてしまうことが多いです。
──人物だけでなく、空や植物などたくさんのカットを撮影しましたね。
嶌村 撮影場所は幽霊坂という場所近辺で、晴れた日のお昼過ぎでしたね。たまたまこのエリアは、良い素材に多く巡り会えたので、数時間かけて色々なバリエーションを撮影しました。
それでも疲れることなく、撮影に集中できたのは、EOS R8のおかげだと思います。
──撮影データの画作りについてはどういった印象ですか。
嶌村 レンズとの組み合わせも関係していると思いますが、ニュートラルな表現をしていますね。気持ちのいいデジタル写真といった印象です。逆光のカットなどは、フィルムで撮ると、フレアやゴーストが味になる場合があるのですが、デジタルだとそれが過度に抑制されることがあります。
でもEOS R8は、そういったノイズをバランス良く残してくれるので、自然な仕上がりに感じますね。
──スナップ以外、どういった場面で活躍が見込めるカメラだと思いますか。
嶌村 かなりオールマイティーなカメラなので、特に場面は問わないと思います。画素数的にも、大型ポスター以外ならほとんどの出力サイズに耐えうるスペックですね。
それよりも、EOS R8の小型軽量による気軽な撮影や、ニュートラルな画作りといった部分に、自分の撮影スタイルが適応する人におすすめしたいと思います。
嶌村吉祥丸（しまむら・きっしょうまる）
国内外を問わず、幅広く活動し、ギャラリーのキュレーターも務める。
主な個展に"Unusual Usual"(Portland, 2014)、“Inside Out” (Warsaw, 2016)、
"photosynthesis"(Tokyo, 2020)など。
Instagram：@kisshomaru
Web：kisshomaru.com
キヤノン EOS R8
対応マウント：RFマウント
撮像素子：約36.0×24.0mm CMOSセンサー
有効画素数：最大約2,420万画素
感度：ISO100～102400（拡張：ISO50～204800相当）
寸法：約132.5×86.1×70mm
質量：約461g（バッテリー、カードを含む）
詳細：canon.jp/eos-r8
