Photoshop オート機能完全攻略

「レイヤーを自動整列」の応用

写真・解説:竹澤宏

img_item_photoshop_automatic.jpgShuffleの人気連載「Photoshop オート機能完全攻略」を1冊にまとめた本「Adobe Photoshop オート機能完全攻略 CS6/CS5/CS4対応版」が9月26日に刊行された。内容は最新版のPhotoshop CS6に合わせて全面的に加筆訂正を行なっているが、Shuffle読者のために本書の一部を特別公開する。

手持ち撮影のズレにも対応

被写界深度の話からは外れるが、自動整列の機能を使った応用編をご紹介しよう。自動整列の機能は、時として手持ち撮影した写真もうまく重ねてくれる時がある(もちろん三脚使用が推奨なので、手持ちはお勧めではないが…)。

以下の3枚は手持ち撮影でスナップしたものである。

img_soft_auto_mook14_01.jpg
img_soft_auto_mook14_02.jpg

img_soft_auto_mook14_03.jpg
元画像・3枚
並列に並べても分かりにくいが、3枚のレイヤーとして重ねてみると、微妙にズレていることがわかる。

この3枚のレイヤーを自動整列で重ねてみる。投影法のウィンドウを開き「自動設定」で実行してみると、あっけなくうまく重なってしまった。

前後のレイヤー表示をオン/オフして重なり具合をチェックしてみると、建物部分がほぼ完璧につながったことがわかる。

img_soft_auto_mook14_04.jpg
自動整列後の1枚のレイヤー
その中の1枚がこれだが、大きさだけではなく、歪みや変形も使いながら調整していることがわかる。

で、最終的に3枚の写真を同ポジションのレイヤーで重ねて何がしたいのかというと…

仕上がりはこうである。

img_soft_auto_mook14_05.jpg 完成画像

人の流れが絶えないので、複数の写真をレイヤーで重ね、上のレイヤーの人物部分を消すと下のレイヤーの壁が現れる。こうして床や壁など生かせるところだけを生かし、人物を消してしまったのだ。

※この記事は「Adobe Photoshop オート機能完全攻略 CS6/CS5/CS4対応版」から抜粋しています。

竹澤宏 Hiroshi Takezawa

1983年、フリーのフォトグラファーとして独立。以来30数年、いまだに業界の片隅に生息中。インテリアや物撮りを中心とした広告写真が主だが、雑誌の取材や執筆もこなせるオールラウンダータイプのフォトグラファー。
http://takezawa-lab.com/
https://www.facebook.com/TakezawaHiroshi

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