2017年10月13日
Profotoのライティング機材バッテリー内蔵式モノブロックストロボ「B1 500 AirTTL」の後継機「B1X 500 AirTTL」がついに登場。大光量をコードレスで使える大きなアドバンテージ、バッテリー容量&モデリングランプ光量のアップなどロケ撮影における利便性を解析していく。
バッテリー内蔵式モノブロックストロボの重要性
ここ数年はモノブロックストロボが飛躍的に進化していることを感じているフォトグラファーの方々も多いはずだ。今回はProfotoから5月に発売されたバッテリー内蔵式モノブロックストロボ「B1X500 AirTTL」を紹介しよう。
■Profoto B1X 500 AirTTL
最大出力 | 500Ws |
---|---|
出力レンジ | 9f-stops(2.0-10) |
モデリングランプ | 24Wタングステン色LED(ハロゲンランプ130W相当) |
バッテリー容量 | フル出力で最大325回発光 モデリングランプ最大出力で120分間点灯 |
バッテリー充電時間 | バッテリーチャージャー2.8Aで最大2.5時間 バッテリーチャージャー4.5Aで最大1.5時間 カーチャージャー1.8Aで最大3時間 |
寸法 | 14×31×21cm |
質量 | 3kg |
従来機「B1 500 AirTTL」から進化した性能
「B1X」は2013年に発売された「B1」の後継機種になる。筆者も「B1」ユーザーで、「B1」の登場はストロボを使用するロケの撮影現場に革命をもたらしたといって良いほど撮影を快適にしてくれたことを覚えている。バッテリー内蔵式の重要性は特にロケでの撮影を楽にしてくれる点だろう。ロケでの光量不足を補ってくれたり、ライティングによってイメージを作り上げたりとストロボに助けられることは多い。スタジオライトと全く変わらない光をロケーションに持って行ける点がProfotoのモノライトの魅力だ。
バッテリー
バッテリーは前機種と比べ、容量は50%アップ。フルパワーで「B1」は220回の発光だったが、「B1X」では約325回の発光が可能になった。
フロントリング
フロントリングは、「B1」ではシルバーを採用していたが、「B1X」ではブラックになった。物撮りなどでフロントリングが反射するといった意見を取り入れて実現。これによりボディーは完全にブラックになり一段とスタイリッシュになった。
グリップ
「B1」のグリップは丸みを帯びており、回すには多少の力が必要だった。しかし、「B1X」では「D2」と同じ形状のグリップを採用しており、よりグリップ感が増し、小さな力でも回せるようになった。
パワーと演色性
モデリングランプランプは20Wから24Wに進化。2500ルーメンの明るさがあるので動画でも使える。演色性も飛躍的に向上している。
HSS
HSSの出力はB1で7.0~10だったが、B1Xでは2.0~10のフルで調整ができるようになった。HSS時の光量調整が自由になったことで撮影の範囲が広がるに違いない。
クリップオンストロボも、ワイヤレスが主流になり性能も飛躍的に進化しているが、光量的にも耐久性的にもプロユースではなかなか限界があるのが現状。さらに、「B1X」は豊富なライトシェーピングツールを活用して光りを変化させることができるのも魅力のひとつだ。次回は進化した、「B1X」の魅力を解説していく。 >続き②を読む
米国サンフランシスコに留学し、写真と映像を学ぶ。帰国後、写真家塙真一氏のアシスタントを経て、フォトグラファーとして活動開始。現在は雑誌、広告を中心に活動。ライフワークとして世界中のドラマチックなシーンを撮影。写真教室の講師や講演、書籍の執筆活動も行なっている。Profotoオフィシャルトレーナー、ハッセルブラッド2015アンバサダー。
※この記事はコマーシャル・フォト2017年9月号から転載しています。
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