製品レビュー

【解析特集】ロケ撮影最強のモノブロックストロボ Profoto B1X 500 AirTTL③

解説・撮影:上田晃司

Profotoのライティング機材バッテリー内蔵式モノブロックストロボ「B1X 500 AirTTL」がついに登場。最後は「B1X 500 AirTTL」のライトシェーピングツールを解析していく。

■Profoto B1X 500 AirTTL

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豊富なライトシェーピングツール

Profoto製品の最大の魅力は何かといえば、やはりライトシェーピングツール(以下LST)の多様さだろう。LSTとは光の質や形を変えるアクセサリーのこと。すべて合わせると150種類を超す。

「B1X」で使用してもらいたいLSTは、OCFシリーズだ。OCFはとにかく軽く、組み立てが速く、質が高い。「B1X」のような光源部がフラットポートに適した作りになっている。ここ最近発売された「OCF Beauty Dish」シリーズは、多くのフォトグラファーがスタジオで使用するソフトライトリフレクターをコンパクトにしたもので、光の質も近い。人気のあるマグナムリフレクターやズームリフレクターもOCFシリーズに加わり、持ち運びが圧倒的に便利になっている。「OCF Beauty Dish」の使いこなしは、できるだけ被写体に近づけること。光りが被写体に近い方が柔らかくなる。

■OCF Beauty Dish White

モデル:Kotomi Kai
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ホワイトは基本的に肌をとにかく綺麗に撮影したいという時に役立つツールだ。光を柔らかくし、効率良く使うには、被写体にできるだけ近づけるのがおすすめ。作例は被写体に光源を近づけて撮影してみた。背景を離しているので背景がグレーになっている。

■OCF Beauty Dish Silver

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シルバーは基本的に「色」をしっかりと出したいという場合に最適なツールだ。シルバーは色の再現性がとても高いのが特長。また、コントラストも高くなるのも魅力のひとつ。陰影をシャープに出したいという場合にも最適なツールといえるだろう。

光量が足りない時に「OCF Zoom Reflector」を付けると1.2段分の光量が得られる。さらに光量が必要な時は約2段の光量を得られる「OCF Magnum Reflector」を使うと良いだろう。マグナムは被写体から2~3mほど離して使うことで光りの質が硬くなり、曇りの日に太陽光の代わりとしても役立つ。

■OCF Magnum Reflector

モデル:YUJI TAKATORI
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OCFシリーズの中でも最も集光性の高いリフレクター。光量は約2段分稼ぐことができるので光量が足りない場合でも役立つ。夏らしいハイコントラストな光を作り出すのにも向いている。「B1X」のズームポジションを使い光の質を変化させることもできる。

■OCF Zoom Reflector

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スタンダードなリフレクターだが、光量は約1.2段分稼ぐことができる。コンパクトなため、「B1X」に付けっぱなしにして収納もできる。径が小さいので「OCF Magnum」よりも硬い光になり、光の広がりは狭い。光量不足になった時も、照射範囲が狭まるが役立つことは間違いない。

光りの質はLSTによって陰影の出方やハイライトからシャドーの落ち方、色の表現力などが大きく変化する。ただバウンスさせたり、トレペでディフューズしたりするだけのライティングだけではもったいないので、LSTを使ってみてはどうだろう。



上田晃司(うえだ・こうじ)
米国サンフランシスコに留学し、写真と映像を学ぶ。帰国後、写真家塙真一氏のアシスタントを経て、フォトグラファーとして活動開始。現在は雑誌、広告を中心に活動。ライフワークとして世界中のドラマチックなシーンを撮影。写真教室の講師や講演、書籍の執筆活動も行なっている。Profotoオフィシャルトレーナー、ハッセルブラッド2015アンバサダー。

>【解析特集】ロケ撮影最強のモノブロックストロボ Profoto B1X 500 AirTTL①

>【解析特集】ロケ撮影最強のモノブロックストロボ Profoto B1X 500 AirTTL②


※この記事はコマーシャル・フォト2017年9月号から転載しています。


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