Blackmagic ケース・スタディ

ホワイトハウス公式カメラマンのドキュメンタリー、Pocket Cinema Camera 6Kでリモート撮影

大統領選挙が行なわれる2020年秋、予定通り公開することが重要だった

img_special_bmcase2011way_01.jpgPhoto by Lawrence Jackson / The White House

ドーン・ポーター監督のドキュメンタリー「The Way I See It」は、ホワイトハウス公式カメラマンのチーフを務めたピート・ソウザ氏を題材に、レーガン政権とオバマ政権の写真家を務めたソウザ氏の日々の生活と仕事に追った作品である。2020年のトロント国際映画祭で封切られ、2020年9月から劇場公開されている。また、MSNBCで2020年10月にテレビ初公開された。

制作において、ソウザ氏のインタビューをリモートで行なった際にBlackmagic Pocket Cinema Camera 6Kデジタルフィルムカメラが使用された。

2020年春に新型コロナウイルス感染症の世界的流行が始まったことで、制作の停止を余儀なくされたが、監督のポーター氏にとって、それは選択肢の1つではなかったという。作品の題材と2020年アメリカ合衆国大統領選挙との関連性を考慮すると、同作を予定通り2020年秋に公開することは重要だった。これを実現する唯一の方法は、作品をリモートで完成させることだった。そこで、ポーター氏と撮影監督のクレア・ポプキン氏は、ソウザ氏にPocket Cinema Camera 6Kを送り、残りのインタビューをリモートで行なうことにした。

img_special_bmcase2011way_02.jpgPhoto by Pete Souza / The White House

「本作のストーリーはピートの写真を中心に展開するので、シネマ品質を保つことは非常に重要でした。撮影は約75%完了した状態だったので、残りのインタビューは撮影済みのフッテージとは全く異なる方法で撮影することになりましたが、両方がシームレスにマッチする必要がありました」(ポーター氏)

それを踏まえ、ポーター氏とポプキン氏は残りのインタビューにウェブカメラや携帯電話を使用しないことにした。ポプキン氏は、以前のプロジェクトでBlackmagic Designのカメラを使用したことがあり、Pocket Cinema Camera 6Kの使いやすさとダイナミックレンジについてよく理解していたので、このカメラをインタビューに使用することに決めたという。

「ピートが照明を自分でセットアップすることになるので、十分なダイナミックレンジとLogガンマが不可欠でした。使いやすさも重要でした。ピート自身がカメラをセットアップするため、シンプルである必要がありました。それと同時に、私たちが求めるシネマライクな映像が得られる、洗練されたカメラであることも重要でした。Pocket Cinema Camera 6Kは、それを実現してくれました」(ポプキン氏)

img_special_bmcase2011way_03.jpgPhoto by Pete Souza / The White House

ソウザ氏は、スチル写真家としては非常に熟練しているが、通常はデジタルフィルムカメラを扱うことはないため、ドキュメンタリーの制作スタッフはすべてが簡単に使用できるように気を配ったという。ソウザ氏に配送する前に、機材のセットアップと消毒を委託し、キットにはワークフローと組み立て方法を説明するラミネートカードを同梱した。

「Pocket Cinema Camera 6KでCanonのレンズを使用できるのは非常に大きな利点でした。ピートは自身の写真の仕事用にCanonシステムを所有していたので、すでに使い方に慣れていました。また、フッテージを直接SSDに収録できるのには大変助けられました。プロセスが簡素化でき、エラーが生じる可能性が少なくて済みました。ピートは、私たちに送り返すためのフッテージを1つのドライブから別のドライブに簡単にドラッグ&ドロップできたので、フッテージのデリバリーもスムーズに実行できました」(ポプキン氏)

「Pocket Cinema Camera 6Kは、リモートでの撮影の可能性を切り開いてくれました。このカメラがなければ、遠隔で撮影を行なうことはあり得なかったと思います。物理的に離れた状態ではありましたが、状況に適応し、作品を完成させるために必要なフッテージを得て、予定通りに完成させることができました」(ポーター氏)

img_special_bmcase2011way_04.jpgPhoto by Lauren Justice

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