2021年01月22日
アーティストの要望に合わせたバーチャルコンサートを実現
カリフォルニア州ローレル・キャニオンにあるLaurel Canyon Liveは、Blackmagic Designの機材を使用して、最新鋭のライブ配信施設を構築中だ。同施設に導入された機器には、Ultimatte 12合成プロセッサー、ATEM Constellation 8Kライブプロダクションスイッチャー、URSA Mini Pro 4.6K G2デジタルカメラなどが含まれる。完成後のLaurel Canyon Liveでは、アーティスト、コンテンツクリエイター、メディアおよびエンターテイメント会社などが、ダイナミックなバーチャルの背景を使用して、リアルタイムで演奏やイベントの配信が行えるようになる。
DaVinci Resolve Studioをパイプラインに使用したポストプロダクションスタジオであるRoss424 Inc.には、Blackmagic Design機器を備えた大小のパフォーマンススペースを追加した。Laurel Canyon Liveではパフォーマンスのライブ配信が可能になっただけでなく、必要に応じてポストプロダクションやミキシングを一箇所で扱えるようになり、世界中のファンが、極めて高いプロダクションバリューの個性あふれるバーチャルコンサートを楽しめるようになる。
大ホールのメインステージにはグリーンバックが設置されており、2台のUltimatte 12合成プロセッサーおよびUltimatte Smart Remote 4が装備されている。UltimatteはUnreal Engineと共に使用されており、ナビゲーションとキーのコントロール両方にすばやくアクセスできるため、ライブパフォーマンス中にリアルタイムで合成の調節や微調整が行えるという。Laurel Canyon Live社長のジョン・ロス氏に話を聞いた。
「アーティストのためにUnreal Engineで息を呑むような美しいグラフィックを弊社で作成し、Ultimatte 12でそれらに命を吹き込む予定です。雄大な風景や事前に構築したバーチャルステージなど、アーティストの要望に合わせて背景を自在に選ぶことができます。ライブ配信が行えるだけでなく、イマーシブなバックグラウンドを追加できるので、パフォーマンスをさらに一歩上のレベルにすることが可能です」
メインステージの6台のURSA Mini Pro 4.6K G2は、Blackmagic Camera Fiber ConverterおよびBlackmagic Studio Fiber Converterを介して機械室に接続されている。加えて、8台のMicro Studio Camera 4Kが異なるアングルを得るために天井などの様々な場所に設置されており、その一部はATEM Camera Control Panelでコントロールされる予定だ。また、すべてのライブスイッチングにはATEM Constellation 8KおよびATEM 4 M/E Advanced Panelが使用される見込み。
「アーティストの演奏中に、空気感を伝え、視聴者を引き込むために、様々なアングルのショットを得ることは極めて重要です。非常に優れたダイナミックレンジに対応していながら、コンパクトなサイズで、リモート操作が可能なことから、これらのカメラを選びました。弊社では、スタッフが社会的距離を保ちながら、機材を完全にコントロールできるようにすることをゴールとしています。アーティストがパフォーマンスに集中できる空間を提供したいと考えており、弊社ではパフォーマンスの躍動感を保ちながら制作をオートメーション化することが可能です。
ATEM Constellation 8Kを選んだ理由は、極めてパワフルな性能を搭載しているからです。4K HDRの全機材がBlackmagic Design製なので、統合に問題が生じることは全くありません」
ポストプロダクション部門においては、DaVinci Resolve Studioが必要に応じてカラーグレーディングと編集に使用されており、多数のTeranex Mini SDI to HDMI 8K HDRを用いて、SDIフィードをHDMIに変換している。また、Teranex AVスタンダードコンバーターも数台設置されており、その他のフォーマットの変換に使用されている。すべてのビデオは、数枚のDeckLink 8K Proキャプチャー・再生カードを介して、Laurel Canyon Liveのコンピューターシステムで送受信されている。これには、4つのUnreal Engineサーバーとインジェストシステムが含まれ、Unreal Engineで作成されたイメージ、Zoomのバーチャル視聴者、簡単な編集および全てのオフライン作業に使用するための再生ビデオコンテンツなどの各ビデオフィードをキャプチャーしている。これらは、すべてDavinci Resolve Studioで行われている。
「コンサートを配信する際は、完全にライブになるまでに若干の遅延が生じることがあります。DaVinci Resolve Studioで、あらゆるカラーグレーディングと編集を行うつもりなので、インパクトのある映像を作成でき、番組のレベルを向上させることができます。Blackmagic Designの製品を制作の核として使用し、Laurel Canyon Liveを公式に立ち上げ、これまでにない優れた番組を作成できることを非常に喜ばしく思っています」
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