新製品レビュー

【解析特集】ロケ撮影最強のモノブロックストロボ Profoto B1X 500 AirTTL②

解説・撮影:上田晃司

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Profotoのライティング機材バッテリー内蔵式モノブロックストロボ「B1X 500 AirTTL」がついに登場。今回は大光量をコードレスで使える「B1X 500 AirTTL」の使用感と魅力を解析していく。

「B1X 500 AirTTL」の使用感と魅力

「B1X」の魅力のひとつは完全にコードレスだということ。本体にバッテリーを装着するため、やや大きく見えてしまうかもしれないが、重量は3kgで取り回しも良い。

ロケでの撮影の場合、場所も限られていたり、取材の現場ではあまり時間もなかったりすることも多々あるが、完全コードレスの「B1X」はそういった現場でもかなり頼りになる。コードレスのため、スタンドがあればストロボをすぐに思い通りの場所にセッティングできる。人の多い現場でも安全で取り回しが楽だ。「B1X」は同社「Air Remote TTL」などを使い、ワイヤレスで発光させたり、光量を調整したりできるため、離れた場所からも自由に設定を変えられる。

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小型軽量による携帯性

バッテリー込みで3kg。少しズッシリとはしているが、一般的なライトスタンドに載せることができ、アシスタントに持たせて動きながらの撮影なども可能だ。

コードレスの優位性

モデル:YUJI TAKATORI

img_products_profoto_b1x500_rev_05.jpg 発光や光量の調整は「Air Remote」を使うため離れたところからでも思い通りの光量を得られる。
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Air Remote

「B1」から継続している機能がTTLとHSS(ハイスピードシンクロ)だ。TTLやHSSは「Air Remote TTL」を装着したカメラで使用ができる機能。対応するメーカーも増え、キヤノン、ニコン、ソニー、オリンパス用が発売されている。「Air Remote TTL」は、ワイヤレスで光量の調整や発光を行なえる製品だが、カメラの露出計を使い光量を決定することもできる。時間の無い現場で瞬時にストロボの調光量を決めたい時にはとても役立つ。

また、TTLからマニュアル調光にワンタッチで移行できる点も評価したい。多くのストロボは、TTL調光した後にマニュアル調光に変更するとTTL調光で得た数値は引き継ぎされないが、「B1X」は引き継ぎできるので便利だ。TTLは背景の入れ方や衣装によってもばらつきが出てしまうので、一度TTLで得た数値をマニュアルに引き継ぐと安定した撮影ができる。

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直感的な操作が可能

本体での操作は基本的に5つのボタンだけで行なう。多くは中央のボタン兼ダイヤルだけでセッティング。液晶には出力が2.0~10のパワーレベルで表示されている。

「B1」ではHSSを使うと出力が7.0~10に限定されていたが、「B1X」では全出力2.0~10で調光できるようになった。「B1」使用時にもう少し、光量を落とせればと思っていたが、ついに可能となった。ロケで明るいレンズを使って陰を起こしたい場合などにも役立つはずだ。

ちなみに、Profotoは既存の「B1」ユーザーのためにファームアップも行なった。「B1」でもHSSのレンジが「B1X」と同じになったので、「B1」ユーザーは是非ファームアップして欲しい。

日中シンクロで撮影

img_products_profoto_b1x500_rev_09.jpg大光量なので日中シンクロは楽に行なえる。日中シンクロとは日中に自然光とストロボ光を効率よく調整して撮影する方法。シャッター速度は基本的には背景の明るさと環境光、ストロボ光は被写体に影響する。レンズシャッター搭載のカメラを使えば「B1X」の最大出力を活かしたまま日中シンクロできる。光量が足らない場合は「OCF Magnum Reflector」などを使うと良い。

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最大出力なら
日中シンクロ撮影も余裕

HSSをパワー10にすると最大出力になる。HSSなので非HSS時に比べると光量は落ちる。それでも夕日をバックにした日中シンクロ撮影も余裕でこなすことができる。
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低出力は
陰の多いシーンで活躍

HSSをパワー2.0にすると明るいシーンで陰起こしなどに使える。屋内や陰の多いシーンではHSSのパワーを落とせるメリットは非常にありがたい。

さらに、「B1X」はバッテリー式にもかかわらず光量は500Wsある。大光量なので野外で思い通りのライティングができ、日中シンクロもストレスなく行なえる。バッテリーは「B1」に搭載されていたものと比べると容量は1.5倍になっており、フルパワーで325回の発光が可能。多くのフォトグラファーは2~3つバッテリーがあれば充分だろう。この新しいバッテリーは「B1」にも対応している。バッテリー自体も非常に軽量で0.54kg、カメラバックに入れておいても気にならない重さだ。

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自然光のみで撮影

ストロボを使わない逆光では人物に露出を合わせると基本的に柔らかい印象になってしまう。陰影のコントロールも限界があるので思い通りの表現にならないことも。
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B1Xを使用して撮影

「B1X」は500W/sと大光量なので、逆光シーンも怖くない。HSS対応なので、背景の明るさも、被写体の明るさも陰影も自由自在に調整可能だ。

モデリングのLEDも進化している。80%も明るいLEDは日中でもモデリングとして機能するだろう。陰影の出方や眼鏡やサングラスをしたモデル撮影で映り込みを見るには充分だ。静止画と動画の両方を撮るユーザーにも便利な性能。光量はハロゲン換算で130W相当あり、演色性が飛躍的に良くなっている。筆者の方で計測してみると「B1X」がRa92、「B1」がRa80くらいだった。光量が足りるようであれば定常光としても使ってみてはどうだろう。

「B1X」は、細かなアップグレードが多いがとても使いやすくなっているので、完全コードレスのワイヤレス環境で安定した撮影を行ないたい人にはおすすめだ。

光量、演色性がアップしたLEDモデリングライト

img_products_profoto_b1x500_rev_11.jpg「B1X」は24WのLEDランプを搭載。光量は「B1」に比べ80%アップ。セコニックのカラーメーターで計測した結果、演色性はRa値92と非常に高い。


上田晃司(うえだ・こうじ)
米国サンフランシスコに留学し、写真と映像を学ぶ。帰国後、写真家塙真一氏のアシスタントを経て、フォトグラファーとして活動開始。現在は雑誌、広告を中心に活動。ライフワークとして世界中のドラマチックなシーンを撮影。写真教室の講師や講演、書籍の執筆活動も行なっている。Profotoオフィシャルトレーナー、ハッセルブラッド2015アンバサダー。

>【解析特集】ロケ撮影最強のモノブロックストロボ Profoto B1X 500 AirTTL①


※この記事はコマーシャル・フォト2017年9月号から転載しています。


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