2022年08月15日
クオリティと効率を求められる商品撮影では、ちょっとした工夫やアイデアで、仕上がりを良くしたり、後処理を簡単にしたり、撮影を効率的に進めることができるのです。
被写体と同じ(または近い)素材を撮影して、Photoshopでハイライト部分を拾い、白黒のハイライト用マスクを作れば、素材本来のツヤ感で瑞々しさを感じさせられる。
また光沢のある黒の塩化ビニール板を変形させてシワを作り、ハイライト素材として撮影すれば、背景などの素材として使うこともできます。
ファンデーションの撮影。商品を並べ120cmと60cmのバーライト2灯で撮影した写真。黒い容器のシャープなハイライトはライティングで入れているが、ファンデーションに入るハイライトは合成で入れた。
左が合成後拡大。右が合成用素材。合成用素材は、ハイライトが拾いやすいようにファンデーションをかき混ぜたもの。何パターンか撮影し、実際のライトの方向と合わせて合成。(かき混ぜていない)ファンデーションの、平らな面にのせても違和感は出ない。
背景に光沢のある布でドレープを作り、メインの被写体と合わせて一発で撮影するのは大変。ライティングも複雑になる。また布の目が見えてしまうと、被写体とのスケール感にも違和感が生じる。
上の作例はゴルフクラブを別撮りして背景と合成したが、背景はツヤのある黒い塩化ビニール板を撮影して作ったもの。
布のドレープに見えるように塩ビ板をプラジェット(プラスチック用熱風加工機)で変形(熱湯でも変形可能)。それをライティングして、ハイライトを拾っている。後のせのハイライトなので、色やサイズなども自由に変えることができる。
- TIPS篇 34 「注ぎカット」は撮影時の傾きで印象を変える
- TIPS篇 33 スケールダウンした 風景を 被写体に映し込む
- TIPS篇 32 鏡面の被写体は シルバーペーパーを 床背景に使う
- 黒川隆広 が「商品写真撮影」の無料添削をします!
- TIPS篇 31 ライティングで浮遊感を出すアイデア
- TIPS篇 28-30 テーブル面に映る壁の白かぶりを抑える
- TIPS篇 26-27 被写体を傾け真俯瞰のアングルをつくる
- TIPS篇 25 スープの具材を液面に並べる
- TIPS篇 24 ビーズクッションを背景として利用
- TIPS篇 23 背景シートを使ったテーブルトップ撮影
- TIPS篇 21-22 耐震マット、クリップを使った被写体の固定
- TIPS篇 19-20 指輪の背景にシルバーマットを使う
- TIPS篇 15-18 黒バックで 商品を浮かせて 撮る時のポイント
- TIPS篇 13-14 色にごまかされない被写体の観察
- TIPS篇 12 骨白アクリルの背景で影に色をつける
- TIPS篇 11 撮影素材から ハイライトを拾い 合成する
- TIPS篇 10 ハイライトの 後のせ合成
- TIPS篇 08>09 エンボス加工のライティング、ペーパーを丸めて背景を暗くおとす
- TIPS篇 06>07 ハーフミラーとツヤ消しスプレー
- TIPS篇 02-05 缶を水に落とす時の隠し技・ネイルカラー撮影・他
- TIPS篇 01スプラッシュの合成用素材は水に墨を混ぜる
- Lesson 9 ワインボトル 撮影のポイントとアイデア
- Lesson 08 ライトの形と大きさ〜ソフトボックスは使わない
- Lesson 07 メインライトは 色と形、 ハイライトは 素材感
- Lesson 06 1灯のバウンス ライトを極める
- Lesson 05 光の硬さで 表現を変える
- Lesson 04 商品に最適な色味を理解する
- Lesson 03 ゆがみと遠近感をコントロールする
- Lesson 02 フレーミングで 商品の表情を出す5つのパターン
- Lesson 01 距離とアングルで表現を変える