2022年11月09日
クオリティと効率を求められる商品撮影では、ちょっとした工夫やアイデアで、仕上がりを良くしたり、後処理を簡単にしたり、撮影を効率的に進めることができるのです。
TIPS 28 テーブル面に映る壁の白かぶりを抑える
明るい部屋の自然光撮影では、白壁の反射で家具天面や濃いフローリングが「白かぶり」をしてしまいます。
作例では部屋中央のテーブルに奥の白壁が映り込んで反射しているので、ペーパーで「白かぶり」を抑えたカットを素材として撮影しておき、部屋全体の写真と合成しました。
その際、黒ペーパー、グレーペーパー、茶色のペーパーをそれぞれ試し、茶色のペーパーをセレクトしました。
ロケのインテリア撮影では、このように複数の色違いのペーパーを用意しておくと良いでしょう。
テーブルが白くかぶっている |
ペーパー 黒 |
ペーパー グレー |
ペーパー 茶色 |
一番上の元写真に、茶のペーパーで映り込みを抑えたテーブルを合成して完成。
撮影協力:萩原株式会社
http://e-hagihara.co.jp
TIPS 29 フレアをつくり光が溢れる空間を演出
カーテン部分にフレアを作り、光が部屋に溢れる様子を演出しました。
レンズ前に透明アクリル板をつけて、カーテン部分にあたる付近にだけ、アクリル面にヘアワックスを塗り光を滲ませています。
ヘヤワックスでは光が滲み過ぎという場合、鼻の脂を塗るだけでも効果が出ます。
フレア なし |
フレア 鼻の脂 |
フレア ヘアワックス |
レンズ前に透明アクリル板をつけて、フレアを入れたい部分にヘアワックスやノリを塗布する。左の写真ではわかり易いように厚塗りをしているが、鼻の油くらいでも効果的。
TIPS 30 PLフィルターを使って反射を弱める
自然光のインテリア撮影ではPLフィルターは必需品。
フローリングやテーブルの反射を抑える際に使います。
露出をばらして撮影しておき、Photoshopで反射している部分を合成することもできますが、撮影でできることは、撮影で済ませるようにします。
PLフィルターなし | PLフィルター使用 |
▶︎▶︎黒川隆広 「商品写真撮影」無料添削スタート
- TIPS篇 34 「注ぎカット」は撮影時の傾きで印象を変える
- TIPS篇 33 スケールダウンした 風景を 被写体に映し込む
- TIPS篇 32 鏡面の被写体は シルバーペーパーを 床背景に使う
- 黒川隆広 が「商品写真撮影」の無料添削をします!
- TIPS篇 31 ライティングで浮遊感を出すアイデア
- TIPS篇 28-30 テーブル面に映る壁の白かぶりを抑える
- TIPS篇 26-27 被写体を傾け真俯瞰のアングルをつくる
- TIPS篇 25 スープの具材を液面に並べる
- TIPS篇 24 ビーズクッションを背景として利用
- TIPS篇 23 背景シートを使ったテーブルトップ撮影
- TIPS篇 21-22 耐震マット、クリップを使った被写体の固定
- TIPS篇 19-20 指輪の背景にシルバーマットを使う
- TIPS篇 15-18 黒バックで 商品を浮かせて 撮る時のポイント
- TIPS篇 13-14 色にごまかされない被写体の観察
- TIPS篇 12 骨白アクリルの背景で影に色をつける
- TIPS篇 11 撮影素材から ハイライトを拾い 合成する
- TIPS篇 10 ハイライトの 後のせ合成
- TIPS篇 08>09 エンボス加工のライティング、ペーパーを丸めて背景を暗くおとす
- TIPS篇 06>07 ハーフミラーとツヤ消しスプレー
- TIPS篇 02-05 缶を水に落とす時の隠し技・ネイルカラー撮影・他
- TIPS篇 01スプラッシュの合成用素材は水に墨を混ぜる
- Lesson 9 ワインボトル 撮影のポイントとアイデア
- Lesson 08 ライトの形と大きさ〜ソフトボックスは使わない
- Lesson 07 メインライトは 色と形、 ハイライトは 素材感
- Lesson 06 1灯のバウンス ライトを極める
- Lesson 05 光の硬さで 表現を変える
- Lesson 04 商品に最適な色味を理解する
- Lesson 03 ゆがみと遠近感をコントロールする
- Lesson 02 フレーミングで 商品の表情を出す5つのパターン
- Lesson 01 距離とアングルで表現を変える