黒川隆広「商品撮影」基礎レッスン

TIPS篇 19-20 指輪の背景にシルバーマットを使う

写真・解説:黒川隆広

クオリティと効率を求められる商品撮影では、ちょっとした工夫やアイデアで、仕上がりを良くしたり、後処理を簡単にしたり、撮影を効率的に進めることができるのです。

TIPS 19 指輪の背景にシルバーマットを使う


指輪のテープルトップ撮影。

背景と指輪の分離が簡単にできるように、シルバーマット紙を使います。

通常の白いペーパーの背景では、指輪を適正露光で撮ると背景は白くならず、リングにペーパーの白が均一に映り込み、立体感が表現できないのです。



T19-01.jpg

シルバーリングをシルバーマット紙に置いて撮影。


T19-02.jpg

背後とフロントの2灯撮影。背景からのライトで指輪全体と背景(地)を明るくして、フロントで石(宝石)の明るさを補っている。反射率の高いシルバーマットペーパーは、同じ光量でも白ペーパーより白く写り、またシャープな光を反射するため、リング(シルバーの部分)に明暗のコントラストがついて、立体感が出る。




TIPS 20 指輪の立て方と傾き加減


指輪は指輪用ワックスで立てて撮影をしますが、その際、指輪全体をカメラ側に倒し、リングを回転して石をカメラ側に向けると、全体のバランスがよく見えます。



T20-01-2.jpg

❶リング全体をカメラ側に傾ける

❷リングを回して石をカメラに向ける(この場合、左回転)。


T20-02.jpg

石を真上にすると手前のリングが長く見えてしまう。また傾向けすぎると手前に転がりそうな写真になってしまう。バランスよく見える位置を探そう。


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